日本語版が出るんですって!? [The Land of Stories]
28歳の誕生日おめでとう [Chris Colfer]
おめでとう!
もう、ここをみてくださる人もいなくなってしまったかも?
また、細々と書こうかな
相変わらず旅はしています
クリスを追う以外の、行きたい場所への旅
海外ドラマもたくさん!
2017.7.11 NYでの1日 [Chris Colfer]
9時半すぎ ユニオンスクエアのBarnes & Noble へ到着。すでに列はなく、中に入ってレジに並び本の購入手続きをしてラッフルチケットを4枚もらい(TLOS6, STFF, トロールベラで3枚、コスチュームで1枚)4階へ上がる。あら?少ない!2−30人もいない?まあ、一旦荷物を置いて出て行った人もいるのでしょうが、拍子抜けするほど少なかった。かなり前の席をとれた。夕方6時半になる頃には、相当な満員状態になったけれど、本を買ってからもらうリストバンドがない人も居て、最後は席を埋めるため買ってないお客様も入れたか?とちょっと思いました。 6時半すぎクリス登場。
プロローグの朗読(だったと思う)質問コーナー、トリビアクイズと進み、その後トロールベラのパーティの朗読(これも、だったと思う)と、進み、いよいよラッフルチケットの抽選。meet and greet の5名を選びます。7桁なので必死で聞き取ります。
はずれました。が、そのときは意外とあっさりとしてて、そうだよね、当たるわけないよね〜って思ってました。が、5名のうちなんと2名も不在。壇上のクリスと手前にいるスタッフとで、どうするもう2枚選ぶ?いやもう選ばなくていいよとかひとしきりやりとりがあり、2名追加で選ぶことに。その最初の1枚目が、私の持っていたチケットでした。7桁読みあげて、え?あってる?でもまさか(英語だし聞き間違えあるかも?)と、ちょっと自信なく、呼ばれてから一瞬遅れで手をあげました。日本語で当たった〜〜〜!と叫びながら笑
その後、ステージ上に置いてあった1巻から6巻までの表紙のパネルにクリスがサインをし、6枚の抽選をして、それぞれ手渡しされました。ここでイベント終了。ミート&グリートの当選者は、残ってくださいと言われて、隅に集まりチケットの番号を照合。しかと間違いなく当選しておりました。そして当選の5組10人(同伴者と)イベント会場の椅子が並ぶ後方の棚のあいだで待ちます。1組ずつ(1組5分くらい?)呼ばれていきます。イベント始まる前にフロアを探検して後方にスタッフルームがあったので、そこかな?と思ってました。わたしたちの番になって案内されるとそのスタッフルーム前の売り場の棚と棚のあいだで、クリスがハーイと手をあげて迎えてくれました。
パリでも、2年前のNYでも、英語でクリスとしゃべることに緊張してしまい握手することをころりと忘れてしまっていたわたしです。毎回がっくりと…触れなかった…と落ち込みました。
今回はそんな心配はナシ!ハーイと迎えてくれてすぐ握手(後から友人のアドバイスではここで最初にハグすべき!だったそう)ハリーポッターが終わったあと、何を読んだらいいのか道を失ってたわたしにLand of Storiesをありがとうと言いました。喜んでくれました。
なにをしゃべったかって、もう既にうろ覚えになってきてます。浴衣ではないですが、和っぽい格好をして行ったわたしは、コスチュームのときこの上から妖精の羽をつけただけの手抜き(笑)しかも今回コスチュームの人が多かったので端のほうで、クリスの目にも触れなかったか?なかんじでした。遠くからblue fairy?とか聞こえたような気もするけど。
それで、最初にクリスにこのコスチュームは誰だったでしょう?と訊きました。
NY 2017.7.10 - 16 [旅行]
素晴らしい旅でした。
こんなことってあるんですね。自分でも信じられないです。幸せな旅でした。
チェックイン後、グランドセントラル駅へ。翌々日にコネチカットへ行くため、ニューヘブンまでの往復チケットを予め購入。その後ブルックリンへ。ブルックリンの The Bell House でのクリス出演の公開放送に参加。終了後、出て行くクリスに手を振る。
7.11 Good Morning America の公開放送参加。朝5時半集合(つらい)
終了後ユニオンスクエアのBarnes & Noble へ移動。ここで夕方の開始まで待機。夕方クリス登場。朗読/質問タイム/トリビアクイズ 終了後 meet and greetとパネルプレゼントの抽選 (これについては後日詳細を)
ツーショット欲しさの涙ぐましい努力?
Barnes & Noble版には巻末にお楽しみが
夜は On your feet
本は重いです。帰りの荷物は重かった。
ファンフィクションよりも... 15章 [Stranger than Fafiction]
運転席
ガソリンが満タンになり、トファーの運転でアマリロへ向かって軽快に走り始めた。キャッシュは、ゴールデングローブ賞のときに、トビーとトイレでレオナルド・ディカプリオに遭遇して硬直したときの話をした。テレビスターと映画スターは格が違うという。用を済ませたディカプリオを最敬礼で見送った。オスカー前夜祭でヘレン・ミレンに駐車係と間違われたときは、チケットをきった。
レッドカーペットでの写真にまつわる話などが弾んでいるとき、道端のジャンクヤードにポルシェがあるのを目ざとく見つけたキャッシュは、停めてくれ、ポルシェ550スパイダーだ!なにを言われようと、これは譲れない、死ぬまでにやりたいことリストのひとつなんだからと、ジェームス・ディーンが乗っていたというクルマと同型であるその古いポルシェを試乗することにした。
2シーターだからかわりばんこに乗ろうとキャッシュは言ったが、今にも壊れそうな古いクルマにみんな尻込みした。キャッシュはモーをそそのかし、助手席に乗せて走り出した。初めは喜んでいたモーだがスピードが上がるにつれ、速すぎると不安を訴えた。キャッシュは、ブレーキが効かない!アクセルも動かないから減速できないと叫んだ。モーは緊急ブレーキを使ってと、とんちんかんなことを言い、死にたくないと叫び始めた。スタンフォードなんかクソだ!経済なんていやだ!パパは理解してくれない!etc.. と、叫び続けるモー。
急にブレーキがかかり、クルマが停まって、狂喜して抱きつくモーにキャッシュは、「からかったんだよ、ブレーキはちゃんと効くよ。」
ファンフィクションよりも... 14章 [Stranger than Fafiction]
水曜の朝、トファーが目覚めると廃墟となったテーマパークの硬い地面で寝ていて、他の3人もそばに倒れていた。キャッシュが起きろと、顔に水をかけて回っていた。キャッシュのドラッグを食べたアライグマが向こうであおむけでのびていた。4人はこのたった3日間ですごい経験をしていた。
ロードサービスが来ているのでみんな駐車場に戻った。何マイルも先にしかガソリンスタンドがないため、サービスマンの車で彼らのステーションワゴンをけん引していくことになった。4人は、後ろのシートに収まり、キャッシュがサービスマンの横に座った。キャッシュはもう絶対になにかを勧めたりしないと言ったが、4人は期待したアトラクションはなかったがそんなに酷いこともなかったと笑わずにはいられなかった。
カーラジオからWiz Kizの話題が流れて皆は聞き耳をたてた。日曜夜のセントルイスでキャッシュ・カーターが倒れたのは、脱水症状という発表があったが、ビデオを見ればわかる、あれは完全にドラッグによるものだ、と。そして延々とキャッシュを批判した。4人は、言い返そうとしたが、キャッシュがこんなキツイこと言う奴には会ったことがないと言うと、サービスマンが、言ってることには同感だと言ってハリウッド批判をした。キャッシュはバックパックから白い錠剤を取り出して飲んだ。その後沈黙となり、1時間以上何もないところを走ってやっとガスステーションに到着した。キャッシュは、レッカー代とこのガソリン代は僕が払うと言って建屋に向かおうとした。ジョーイもトイレを使いたかったので、キャッシュと一緒に向かうが、窓ガラスに大きな南部連合旗を見つけて硬直した。キャッシュは気にするなと言ってジョーイの腕をつかんで無理やり中に入って行った。
ファンフィクションよりも... 13章 [Stranger than Fafiction]
ハイタイドでハイな時間 (ハイタイドは綴り違いではあるけれど満潮の意:ウォーターパークの名前)
火曜の朝9時、出発の時間にトファーたちがキャッシュの部屋へ行くと、すぐにキャッシュは腰にタオルをまいただけの裸で現れた。部屋には裸の女性がベッドに二人居た。キャッシュは、あちこち脱ぎ捨てられた下着や服を拾い集め、女性にお昼までごゆっくりと言って、4人と合流した。今日はサムの運転で、アマリロへ向かう予定だった。しばらく走ったのちサムはずっと後ろをついてくるカリフォルニアナンバーの黒のプリウスに気づく。追い越させようと避けても追い越さずにずっとついてくる。サムはトファーに気になると言ったが、トファーはただ一緒の方向へ行ってるだけだろうと気にしなかった。
途中の道路番号に気づいたキャッシュが、ここから近くにあるハイタイドに行きたいと言い張る。子どもの頃この辺に住んでいて、最高の場所だったと、子どものようにはしゃぎ始めるキャッシュ。かなりの遠回りになり、アマリロへの到着が夜中になると乗り気でなかった4人はキャッシュに押し切られ、ハイタイドに向かう。
ついに映画化決定 [The Land of Stories]
ファンフィクションよりも... 12章 [Stranger than Fafiction]
罪びとと聖人
この章は、ちょっと長いです。そして重要です。タイトルのSinners and Saints(罪びとと聖人)は、バーの名前です。意味深?
やたらと出てくる hook up date は、もうそのものです。ヤるために会う。だって hook up app(出会いアプリ)で会ったんですもん。
ジョーイは、ゲイっぽくおしゃれして、安全のために薬局にも寄って消防演習に行くみたいに張り切ってでかけた。ブライアンからの連絡を待ってぶらついていると、待合せのバーの名前と場所の連絡があった。Sinners and Saints というバーで、ジョーイは緊張のあまり水を飲む手が震えた。
ようやく現れたブライアンは、プロフィール写真よりも少し老けて見えた。反対に年を偽っているジョーイは、若く見えると言われた。ブライアンは建築家としての仕事のことを喋り、ジョーイは、名前とプロフィールも偽っていることを忘れ、ボロをだしそうになった。バーテンダーが注文を聞きにきたときに、IDの提示を求められてどきりとしたジョーイだが、キャッシュがくれた偽のIDのことを思い出してバーテンダーに見せた。そのIDを不審に思って取り上げたブライアンは、名前と写真の違う偽のIDにひどく警戒して帰ろうとした。
ジョーイは頼むから、訳を話すからと、ブライアンを引き留めた。ブライアンはジョーイの様子に自分の昔の記憶を呼び戻した。もしかして、まだ誰にも言ってないのか?経験もないのか?そして、保護者のような気分になったブライアンは、少し話をしようと座った。僕が君くらいの歳だった頃に必要だったことを君に教えておこう。どうして最初の経験をいきなり見も知らないヤツとヤルつもりだったのか?特別な誰かが現れるまで待てないのか?というブライアンに、僕たちhook-up アプリで会ったのに禁欲を説くわけ?とジョーイは反論した。ブライアンは根気よく性や出会いについて慎重になるように語った。ブライアンの初体験はいい思い出ではなかったのだろう。今夜僕らやらないの?というジョーイに絶対にやらないとブライアンは答え、最初の経験は後悔しないようによく考えることだと諭した。
ジョーイはそんなに簡単な問題じゃない、と、家庭環境や進学先のことを話した。家族にまだ話せる状態じゃない。ブライアンにも受け入れてもらえない叔父がいた。全員が受け入れてくれるわけじゃないが、受け入れてくれる人たちはたくさんいる、それがゲイの掟だよ。相談できる場所もある、自分を大切にするんだと言って、ブライアンは素早くジョーイの唇にキスをして出て行った。
ファーストキスのハイな気分から落ち着いたとき、ジョーイは聖人というより罪びとの気分だった。
その時突然、「ヘーイ、色男、デートはどうだった?」と、後ろの席から声がした。
Happy Birthday Chris Colfer [Chris Colfer]
今年はいろんなことにじたばたしてるまに誕生日が来て、過ぎてしまいました。
それでも、告知もしてないのに送ってきてくれたあなた!ありがとうございます。
throwbackのハッシュタグがついてるから今年の誕生日の写真ていうわけではなさそう。
アシュリーの秘蔵版かな?
ファンフィクションよりも... 11章 [Stranger than Fafiction]
小川のそばでストリーミング
公園内を散歩し、圏外から圏内に入った途端4人の携帯がそれぞれけたたましくアラートを鳴らした。見ると、キャッシュ・カーターがライブ会場で倒れた映像が世界をめぐっており、海外ファン友のメールやファンダムからの知らせがいっぱいになっていた。
サウジアラビアのウダとブラジルのダビとビデオフォンがつながった。よくもライブ会場でキャッシュを殺したな、いや、死んでないよ、ホテルで寝てるよという話をしているうちにまた電波状況が悪くなってフリーズした。
カイリーのyoutube では、4人はキャッシュをたぶらかして悪の道に誘いこんだことになっており、殺してやるぞとの脅迫まで受け、4人はパニックになった。一気にネットで有名になった4人はキャッシュの気持ちが少しわかったような気がした。
4人がこれからどうしようと思っていると、共演者のエイミーのヌード画像が流出したというニュースが飛び込んできた。
ファンフィクションよりも... 10章 [Stranger than Fafiction]
ローズマリーの堕胎(パンクロックバンドの名前)
午後6時半、ゴムボールに殺されかけた後、4人は ルイス&クラーク博物館を楽しんでいた。キャッシュは夜のお楽しみを探すと言ってコーヒーショップで降りていた。4人はキャッシュが何をしようと言い出すのかびくびくしていた。この旅は夢が叶うというよりキャッシュの子守をしてるかんじだった。
見学後、キャッシュと落ち合うと、完璧なプランを見つけたよと。Rosemary’s Abortionのライブに行こうと、チケットと、この短時間に似ているかどうか微妙な写真のついた偽のIDまで準備していた。チケットには21才以上とあった。
この後はゲートウエイアーチに夕日を見に行くからと4人が断ると、キャッシュは感情を高ぶらせた。目つきがおかしくなっているキャッシュに驚いたが、アレルギー薬のせいだとキャッシュは言った。君たちは最悪なティーンエイジャーだ、ゲートウエイアーチはいつでも行ける、若い今しかできないことをなぜ楽しまないんだ!それも悪くないかもと4人は行くことにした。
会場である倉庫に向かうと入り口には長い列ができていた。ピアスやタトゥーやファッションに4人は少したじろいだ。ルールを破ることにモーは少し興奮していた。
会場に入るとすごい熱気でキャッシュはすぐにバーへ向かったが4人は飲まないと言った。モーが薬飲んでるのにお酒いいの?と言ったが、キャッシュはかまわず飲み、フロアで踊った。激しいダンスにフロアの客は彼のためにスペースをあけた。ジョーイもヒップホップでのりのりだった。
サムもトファーをダンスに誘った。サムが笑いながらトファーのそばで踊るのを見てトファーは打ちのめされた。こんなにもサムが大好きだと今更ながら気付いた。
突然キャッシュのダンスがスローダウンし、気分が悪そうに見えた。
ファンフィクションよりも... 9章 [Stranger than Fafiction]
世界一でかいゴムバンドボール
トファーはキャッシュに対してしたことでひどい気分だったが、キャッシュはジョークを言ったりしてムードは悪くなかった。
道中、進学の話になった。トファーは頭脳明晰だとモーが言うとキャッシュがアイビーリーグに行くのかと聞いた。家庭の事情で地元の大学に行くと答え、サムはデザインスクール、モーはスタンフォードと答え、ジョーイはオクラホマバプテスト大学でパフォーミングアーツを専攻すると答えた。
キャッシュにオクラホマでパフォーミングアーツなんてフロリダでスキーインストラクターの資格をとるようなもんだと言われ、ジョーイは詰まった。キャッシュはバプティストスクールじゃゲイの出会いがないんじゃないかと思ったんでね、と言い、ジョーイは感電したみたいに硬直して僕はゲイじゃないと言った。キャッシュはまるでジョーイが僕は黒人じゃないと言ったかのようにびっくりしたが、何かを察したキャッシュは、僕が間違ったと言った。ジョーイはオクラホマで大学の集まりがあるので夜は別行動だと言った。
世界一のゴムバンドボールを見に行ってみると、ボールは日光に長い間晒されて灰色の塊になっており、固定してある木のデッキも朽ちていた。ジョーイがこれ、弾むのかな?と言い、キャッシュはボールを蹴ってみた。公共物を壊したりなんかしたら私たち奨学金とかもらえなくなっちゃうとモーが制止した。
期待していた4人が、がっかりして丘を下っていると、ばきばきと音がしてボールがバウンドしながら転がってきた。生きた心地もせず車まで走り、エンジンをかけたがかからない。この車は一度でエンジンがかかった試しがなかった。
4人が焦る中、キャッシュだけは楽しそうにインディジョーンズだ!とテーマソングを口ずさんでいた。やっとエンジンがかかり走り出したが、ボールはまだ追ってくる。幹線道路にでてやっとボールから解放された。ジョーイがキャッシュに殺されるとこだったというと、キャッシュは君の質問には答えたよと言った。
ファンフィクションよりも... 8章 [Stranger than Fafiction]
マッカーシーズ(レストラン)での熱狂
シカゴ郊外から離れ、道路ぞいのMcCarthy’sというレストランで昼食をとることにした。スタッフが50年代のセレブのコスプレをしているようなところだった。
シャリー・テンプルの格好をした案内係が席の希望をききキャッシュが一番奥のトイレから遠いところと言った。安全のため。席についてキャッシュがトイレに行くと4人は、キャッシュのことを批評しあった。なんて奴だ、ネガティヴ、役とはえらい違いだetc., キャッシュが戻って、うかない顔して何の話?と訊くと旅のスケジュールを確認してたのよ、と慌てた。マリリンモンローの格好をしたウエイトレスがオーダーを取りに来た時、キャッシュの顔を見てどこかで会ったことがあるような気がすると言ったがキャッシュは気のせいだと答えた。が、彼女は突然あのTVの人だわ!と気づき慌てて引っ込んでいった。
今後の予定をキャッシュに説明していると、その予定を少し変えてもいいかなとキャッシュが提案した。もちろん余計にかかるコストは僕が負担するよと言った。
グレースケリーの格好をしたウエイトレスがミルクシェイクをひとつだけ持って来、その後次々と人を変えつつオーダーが運ばれてきた。みんなキャッシュを確認しにきていた。客たちも気づき始めていた。ひとりの男の子がTVの人でしょ?一緒に写真撮ってくれる?と言った。キャッシュは、ごめんね、急いでいるんだと言いトファーに助けを請うように視線を送ると、何も考えていないトファーは写真1枚くらいどうってことないよと答えてしまった。
1枚の写真を撮り終わらないうちにレストラン中の客、そして最後の従業員に至るまでが狼のようにキャッシュに襲いかかり小一時間撮影に費やされ、その間4人は車で待つはめになった。
戻ってきたキャッシュにトファーが本当に申し訳ないと謝った。キャッシュは睨みつけて「何を学んだ?」と応えた。
ファンフィクションよりも... 7章 [Stranger than Fafiction]
7章
Truth-Shaming
正直者の恥さらし
トファーが運転し、サムが助手席、後ろのシートにジョーイとモーが座り、キャッシュはその後ろで荷物を枕にくつろいでいた。
モーがなぜ私たちと一緒にくることにしたの?と、つい口をすべらせた。「いや悪くとらないで、とっても嬉しいんだけど全く知らない4人とロードトリップなんて。」「ロードトリップなんて経験ないし面白そうだと思って。すっごいファンと知り合うのも素敵だしね、ありがたいね、クソ感謝だ。この旅のあいだ、ネットに僕と一緒だって上げるんじゃない、ウィザーズにつけまわされるぞ。」みんな了解した。
タバコを吸っていいかなと言うキャッシュにみなが戸惑ったあとサムが全然大丈夫と答えた。モーは体に悪いわ、わかってると思うけどと言うとキャッシュは、はあぁ?いつから?誰がそんなことを?と笑った。実はキャッシュは子供向けの教育ビデオで禁煙を説いていてモーはそれを見たことがあった。キャッシュはそんなことは忘れていた。
みなはそれぞれキャッシュに質問を始めた。キャッシュは、撮影の過酷さをいろいろ語り、モーは冗談かと思ったがそうではなかった。でもお金を稼いでるし、ファンは喜んでるしその価値はあるでしょ?というモーの質問に対するキャッシュの反応にみなが居心地悪くなり、トファーが話題を変えようと言った。だがキャッシュは、こういうふうに質問に答えたのはできるだけ正直でありたいからだし、僕に対してtruth-shamingを止めてほしいからだと言った。truth-shamingってどういうこと?とジョーイが訊いた。fat-shaming(デブの恥さらし)みたいなもんだよ、でも正直な人に対するようなね。有名人てのは、公の場で真実を語ることは絶対にない。
ファンフィクションよりも... 6章 [Stranger than Fafiction]
The Fifth Passenger
5番目の乗客
エンジンは1回じゃかからないから2-3回トライしてね、燃料計はあてにならないから走行距離に注意してと、トラブルの多い94年式シボレーステーションワゴンの説明を母はしていたが、トファーは上の空だった。ゆうべのメールの返事のことしか考えられなかった。
トファーは、母と弟のビリーに行ってくるよと言って、表で待つことにした。あれはキャッシュが返事したんじゃない、そんなことありえないと自分に言い聞かせていた。
なにぶつぶつ言ってる?という声にびっくりして振り向くと、ジョーイとサムが来ていた。トファーの落ち着かない様子にふたりは心配した。
トファーは、昨夜、ジョークでキャッシュに旅の誘いを送ったことをふたりに話した。そして何時集合?という返事のことも。このダウナーズグローブにセレブが??とサムとジョーイは涙を流して大笑いした。
10時ちょうどにぴかぴかの黒のタウンカーが止まり、中からキャッシュ・カーターが現れた。3人はびっくり仰天し、現実とわかるまで数秒かかった。黙ったままの3人に、そっちが招待したんだよ、そんなに驚くなよとキャッシュは言った。
4人で自己紹介しているところにモーが現れ「遅れた!もう朝から大変だったのよ」と、遅れた理由をいろいろとまくしたてた。4人が黙ってみていると、とうとうモーが気づいて手にしていた荷物を落とし、叫び声をあげた。
「君がモーだね。」
ファンフィクションよりも... 5章 [Stranger than Fafiction]
5章
Password-Protected
パスワードで保護された
ジョーイ・デイヴィスは理想的な家族の中で育った。父はバプテスト教会の牧師、二人の兄はウガンダで教会の仕事をしており、下の二人の弟はやんちゃだった。ジョーイは素敵な男の子で、教会に来る信者の女の子はジョーイに色目を使い、その親たちはジョーイにしじゅうガールフレンドはいるのかと訊いた。
出発の朝、父は家族を集めジョーイの旅の無事を神に祈った。その最中に携帯が何度もなり、ジョーイはあわてて切った。父から世の中の誘惑に負けるな、危ないことには近づくなと忠告を受けたジョーイは大丈夫と誓った。両親と弟が出かけたあと、ジョーイは部屋にもどってドアに鍵をかけ椅子を立てかけて安全を期してから携帯のManNipという出会い系アプリを開いた。
旅の途中ジョーイは、初めての体験のプランを立てていた。大きな衝動もなく抑えてきた欲望を形にすることにしたのだ。オクラホマバプテスト大学へ行く前のこの旅行で、立ち寄るオクラホマでの初めてのデートを。自分がゲイであることは家族には絶対に言えない。
名前と経歴・年齢を偽ったアプリでブライアンという名の男との逢瀬の約束をとりつけた後、ジョーイは自分のコンピュータを開いた。オクラホマバプテスト大学の名のついたフォルダを開き、その中のパスワードで保護されたフォルダを開くと女性の水着やトップレスの写真がでてきたがそれは隠れ蓑だった。その中のパスワードで保護されたフォルダを開くと、ウィズキッズのキャッシュ・カーターやトビー・ラモスを含む男たちの写真とゲイポルノが保存してあった。コンピュータの中のポルノのようにジョーイもまた何層もの下に隠れていた。
ここでトファーがクリストファーの愛称ということがわかった。ふたりのCCだ。このふたりがメインなのかな。
ファンフィクションよりも... 4章 [Stranger than Fafiction]
4章
Overactive Imagination Disorder
過想像障害 (モー創作の症状)
モーは子供の頃から想像力過多で、自分のことを過想像障害と呼んでいた。すべての物に名前をつけ擬人化して物語を空想していた。ブルースという名前をつけたスツールが廃棄されたときは1週間泣き、アンソニーと言う名のテレビが回収されたときは誘拐だと警察に通報したりした。
母はよく会合にでかけると言っていて、その時に読むものをモーに書いてくれるよう頼んでいた。その母親がでかけたまま戻ってこず、父に尋ねると癌の治療に通っていて亡くなったのだと告げられた。それ以来父と娘の交流はほとんどなくなったが、モーは父が望むスタンフォード大の経済に合格した。
モーはベッドの上にコロンビア大学の合格通知を広げて父親に言うことを考えていた。明日からは旅行で、もう今日しかない。父が夜遅く帰ってきたことに気づき、階下に下りて行ったモーは頭の中で組み立てた話を父に切り出した。母が亡くなって以来、父の英語力は止まってしまい、モーが父親に伝えようとすればするほど深みにはまって会話がかみ合わず、質問ばかりを繰り返されて混乱していった。
ついに「パパ、私はスタンフォードに行きたくないの!」と叫んでしまい、父よりも自分自身がびっくりした。「私は物書きなの、ビジネスウーマンじゃない。」父はウィズキッズでコラージュされたフォルダーから出されたコロンビア大学の資料を一瞥しただけで元に戻し腕を組んだ。父はテーブルを叩きこの話は終わり、お前はスタンフォードへ行くんだと言った。「お母さんのためにも。」
父は私を心地よくするためではなく、支配するため13年ぶりに母のことを口にした。言葉をなくしたモーは部屋にもどり、ネコのピーチファズルにさえ相手にされず、コンピュータに向かった。
いつものエロとは違うトーンの5章を書き始めた。